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    知らなかったのは私だけ?日本のウイスキーが世界一な理由!

    みなさまウイスキーって飲まれます?日本の女性は特にウイスキーを飲まれる方って少ないですよね?それなのになんと日本のウイスキーって世界的にも高評価を得ているんですって!いまさら聞けない日本のウイスキーの美味しい基本を一緒に学んでみませんか?

    日本でもウイスキーって生産されてるの?

    日本でウイスキーが作りはじめられたのは1870年ごろですが、販売用の生産が開始されたのは1924年のことです。日本ではウイスキーを製造する会社が複数あるが、なかでもサントリー(2009年4月1日以降はサントリー酒類)とニッカウヰスキーの2社が挙げられます。この2社ではシングルモルト、ブレンデッドの両方を製造しており、両社だけで日本国内のウイスキー市場シェアの90%を占めています。

    日本へのウイスキーの到来

    日本にはじめてウイスキーがもたらされたのは、江戸時代末期のペリーの来航の時と考えられています。1853年7月、浦賀の奉行や通訳がサスケハナ号で歓待された時、ウイスキーが振る舞われたとのこと。日米修好通商条約締結後、1859年より条約港の開港が行われると日本国内に外国人居留地が誕生し、外国人居留者のためにベーカー商会、タサム商会などがウイスキーの輸入を行いました。1860年に開業した日本初の西洋式ホテル・横浜ホテル内のバーではウイスキーも出されていたといいます。1871年に横浜山下町のカルノー商会が輸入した「猫印ウヰスキー」が、最初に日本人用として輸入されたウイスキーだとされています。

    鳥井信治郎と竹鶴政孝による山崎蒸留所の建設

    鳥井信治郎と竹鶴政孝は日本のウイスキーの父ともいえる。大正に入って鳥井信治郎は蒸留所建設のため、スコットランドから技師を招聘しようとします。ところが、鳥井信治郎と竹鶴政孝は旧知の仲であり、竹鶴が帰国後、摂津酒造を退職していたことを知った鳥井は、1923年に4,000円の年俸、10年の契約期間を条件として竹鶴を寿屋に招聘しました。当初蒸留所の位置については鳥井と竹鶴の間に食い違いがあり、鳥井は消費地である都市圏に近い場所を、竹鶴は北の大地に建設することを考えていたのです。調査と議論の末、大阪府島本村の山崎の地に日本初のウイスキー蒸留所の建設を決定しました。山崎は水質の良さと3つの川(宇治川、木津川、桂川)が合流するために霧が立ち込めている立地がウイスキーづくりに適していたのである。1924年に山崎蒸溜所が完成、その年の冬から蒸留が開始されました。

    国産の大麦、イギリスから取り寄せたピートを使用して、1929年に日本初の国産ウイスキー「白札」(現在のサントリーホワイト)が売り出されました。価格は1本あたり4円50銭と、輸入品のウイスキーと比べても遜色がありませんでした。しかし、「白札」に含まれていたスモーキーフレーバーは芳しいものではなかったのです。鳥井はさらにウイスキーの改良に取り組み、1937年に改良の成果である「角瓶」(サントリー角瓶)が発売され、消費者から好評を得ました。1940年に「サントリーウイスキー黒丸」(現在のサントリーオールド)が誕生するが、大戦直前という情勢のため、市場に出荷されるのは第二次世界大戦終戦後の1950年となります。

    戦後日本のウイスキー市場

    戦後間もない頃は日本の国産ウイスキーはもっぱらアメリカ軍と軍関係者のために供されていました。鳥井はGHQに自社製品のウイスキーを売り込み、将校たちから好評を受けました。日本の戦後復興に伴い、品質と国内需要は上昇します。1946年、寿屋は戦災を逃れた原酒を使用した「トリスウイスキー」を、1950年には戦前に製造した「オールド」を発売しました。

    昭和30年代に東京や大阪を中心としてトリスバーが続々と開店し、カクテル・ハイボールが人気を博しました。1952年に大日本果汁は「ニッカウヰスキー」に、1963年に寿屋はサントリーに社名を変更。1955年に大黒葡萄酒(現在のメルシャン)が軽井沢に蒸留所を建設しました。高度経済成長期に日本国内でのウイスキーの消費量は増加し、1980年にサントリーオールドは年間出荷量12,000,000ケース突破という世界記録を樹立したのです。しかし、1980年初頭を境に日本のウイスキー市場は停滞します。また、日本国内の酒税の変更によってウイスキーの価格が下がり、消費者が手に取りやすくなりました。1980年代後半にシングルモルト・ウイスキーが世界的に流行し、遅れて1990年代後半から日本の愛好家の間でもシングルモルト人気が起こりました。

    海外で高まる日本産ウイスキー人気

     絶え間ない品質向上の努力の結果、徐々に日本のウイスキーの評価を回復。近年では、海外での賞を受賞するようになり、2012年には、世界で最も権威のあるポットスティルのワールド・ウイスキー・アワードで、サントリーの山崎25年が世界最高のシングル・モルト・ウイスキーに、ニッカの竹鶴が世界最高のブレンデッド・モルト・ウイスキーに選ばれるなど、日本産のウイスキーはウイスキーの本場、スコットランド産を凌ぐ高い評価を受けています。

    日本産ウイスキーの特徴はその繊細さにあるとし、「日本のウイスキーは水が加えられることを念頭に作られていて香りが素晴らしく組み合わさってあふれてくるんだ」とのバー経営者の声を伝えています。サントリーの「山崎シングルモルト・シェリーカスク2013」が初めて日本のみならず世界最高のウイスキーとの評価を受けました。山崎は「言葉にできないほど天才的」と評価を受け、100点満点中97.5点と歴代最高得点を獲得したのです。

    人々のウイスキーへの関心が高まり、より斬新な味と香りを与えてくれる日本産ウイスキーへの評価が高まったとも言えるようです。

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