2015/12/20
ai-pon
2016/01/08 更新
日本のワインをめしあがったことはありますか。10年ほど前までは日本ワインは「高い」、「まずい」というのが、 一般の皆さんの間でも常識。 いまひとつワイン愛好家にとっては魅力のない存在。 今は、互いに切磋琢磨しながらおいしいワインをつくることに 燃えています。
日本のワインをめしあがったことはありますか。
10年ほど前までは日本ワインは「高い」、「まずい」というのが、 業界でも、また一般の皆さんの間でも常識でした。 また、「日本ワイン」といっても、輸入ワインをブレンドしたものや、 輸入の濃縮果汁を使ったものまで含まれており、 いまひとつワイン愛好家にとっては魅力のない存在でした。
それが、2000年頃からまずメルシャンが 「シャトー・メルシャン」と名前の付いたワインの原料を全て国内調達に切り替え、 時期を同じくして、中小でもやる気のある生産者が、 海外のワインとコストパフォーマンスの面で太刀打ちできるワインを、 次々とつくり出すようになってきました。 とくに若い生産者たちは、 お互いに切磋琢磨しながらおいしいワインをつくることに 燃えています。
ワインとはその土地特有の風土を表現したものであり、日本のワインとは純粋に日本産ブドウだけで造られたワインであるべきと考える。
だが残念なことに、現在の日本では、海外から輸入されたブドウやブドウの濃縮果汁及びワインを原料としたものであっても、国内で醸造あるいはブレンしたものであれば法的に国産ワインを名乗ることが許されている。
真摯にワイン造りに勤しむ国内ワイン生産者を応援するためにも、「日本ワインを愛する会」では日本産ブドウのみを使用し、日本国内で醸造、瓶詰めされたもののみを「日本ワイン」と呼び、その品質向上と消費拡大を願うものである。
「日本ワイン」という言葉は、今では専門誌はもちろん一般のメディアでも使用されているが、実は随分と新しい言葉である。以前は「輸入ワイン」に対して「国産ワイン」という言葉があるだけだった。「日本ワイン」が誕生したのは2003年2月25日。「日本のワイン(早川書房、山本博著)」出版記念パーティーの会場でのことだった。パーティー会場で、日本産ブドウだけから造られたワインと輸入原料を使用したワインとを区別するために、現会長 山本 博の発案で「日本ワイン」という言葉が発表され、同時に日本ワインを愛する会の設立準備が始まったのだった。
日本を代表する固有品種‘甲州種’。この栽培の歴史は古く、修行僧行基が満願の日の霊感に従い大善寺を開き、この近辺でぶどうが栽培され始めたという説(大善寺説 718年)と山梨県の雨宮勘解由が勝沼で、山ブドウ(古来からある土着品種)とは異なるぶどうを見つけ栽培したという説(雨宮勘解由説 1186年)がある。だが日本では、ぶどうは生食としての歴史が長く、ワインとして登場するまでには明治3年頃、山梨県甲府の山田宥教と詫間憲久がぶどう酒共同醸造所を設けるのを待たねばならなかった。
以降、新政府の殖産興業政策により開拓使葡萄酒醸造所(札幌1876年)など、多くの官製醸造所や民間のワイン会社が設立されるようになる。明治10年には山梨県勝沼町で、大日本山梨葡萄酒会社(通称祝村葡萄酒会社)が設立され、同年10月、高野正誠と土屋竜憲をぶどう栽培とワイン醸造の目的でフランスに派遣した。新潟県では川上善兵衛がマスカット・ベリーAやブラック・クイーンなど、現在の日本固有品種の交配を次々と成功させている。
昭和45年の大阪万博博覧会以降、海外旅行経験や食生活の洋風化が進むにつれ、ワインマーケットの開拓も積極的に行われるようになり、ワインは急速に日本の生活に浸透した。
国内ワイン醸造者も栽培や醸造技術を発展させ、現在では世界的にも高く評価されるワインを数多く生産している。
中央葡萄酒の看板ワインであり、日本を代表する甲州種のワイン。以前は、甲州というワインは甘いし、しまりがなくておいしくないと思っていましたが、2000年にこのワインを飲んで目から鱗が落ちました。私を日本のワインに目覚めさせてくれた1本。甲州は日本食に合うワイン。味わいが強くないので、和風だしとの相性がよく、和食の総菜とよく合います。
ツヴァイゲルトレーベとは、オーストリアの黒ブドウ品種。寒冷な土地で栽培される品種で、このワインは岩手県花巻市の山間の町、大迫町で造られています。実はこのエリアは日本には少ない石灰質土壌で、ワイン造りに最適な土地といえるのです。国産には珍しいしっかりした赤ワインで、私も衝撃を受けました。昨年のawcウィーン国際ワインコンクールにおいて、2007年ヴィンテージが、日本のワインとして初の金賞を受賞しています。
色んな県の日本のワインをおいしい食事と堪能してください。
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