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    スペインワインを極める!!知識をもっとどんどん取りえれよう!

    今回は、スペインワインを極めるという事で、スペインがどんな国なのかも知っておきたいですよね。その中で有名なのは、「情熱の国」という形容詞がぴったりのスペイン。いろんな有名なものがありますが、ワインの知っていることも含めてお伝えしてまいります。

    国・産地 スペインワインを極める

    「情熱の国」という形容詞がぴったりのスペイン。フラメンコ、闘牛、輝く太陽とヒマワリ、そしてワインで知られています。ヨーロッパ大陸の南の端にあり、北側をフランスとイタリアに接し、南はジブラルタル海峡を挟んで、アフリカ大陸を望む広大な国です。ピレネー、カンタブリア、システマ・セントラ、シエラ・モレナ、シエラ・ネバダなど多くの山脈が走り、その間に平原が広がり、大河が流れています。

    そんな広大な国土のほぼ全土でぶどう栽培が行われており、栽培面積は約111万haと、世界ナンバーワンを誇っています。
    北部は比較的降水量が多く温暖な海洋性気候、東部は乾燥した地中海性気候、南部は降水量が少ない大陸性気候と、全体的に温暖な気候に恵まれています。

    土壌もぶどう栽培に適した石灰石や粘土質が多く、このような多様で理想的な気候風土のもと、スペインでは約146品種にも及ぶぶどうが栽培されています。スペイン原産による品種も多く、約40種ほどは地方によって呼称が変わるものです。これらのぶどうを原料にして生産されるワインは年間約34,755,000hlで世界第3位。スペインは世界でも評価の高いワインの宝庫となっています。

    主なワイン生産地は、エブロ川流域、カタルーニャ地方、アンダルシア地方、スペイン中央部、カスティーリャ・レオン地方、ガリシア地方、レバンテ地方、バリアレス地方、カナリア諸島の大きく9つに分けられます。なかでも、エブロ川流域・リオハの赤ワインと、カタルーニャ地方・ペネデスのカヴァ(発泡性ワイン)、アンダルシア地方のシェリー(酒精強化ワイン)は有名です。

    スペインワイン:エブロ川流域 (リオハ Rioja)

    エブロ川流域 (リオハ Rioja)

    リオハはスペインの北部に位置し、地形や川、大西洋などの影響を受け、比較的涼しい夏と穏やかな冬、そして 年間を通して雨の多い独特の気象条件をもつ。主なぶどう品種は赤ワイン用にテンプラニーリョ、ガルナッチャなど、白ワイン用にヴィウラ、ガルナッチャ・ブランカなどが使われている。特に赤ワインが全体の生産量の約4分の3を占める。赤ワインは長期熟成されるものが多く、なかには10年以上熟成されることもある。

    スペインワイン:カタルーニャ地方 (ペネデス Penedes)

    カタルーニャ地方 (ペネデス Penedes)

    フランスに隣接したスペイン北東部、地中海に面したカタロニア州のエブロ川沿いに広がる生産地域。ペネデスは、シャンパン方式でつくられる「カヴァ(発泡性ワイン)」の産地。「カヴァ」は特別地域指定のD.O.でなく、製法指定のD.O.である。「赤のリオハ」に対し「白のペネデス」といわれている。

    スペインワイン:アンダルシア地方

    アンダルシア地方

    アンダルシア地方は地中海に面し、スペインの最南端に位置する。つくられるワインのほとんどが酒精強化ワインで、特にヘレス・デ・ラ・フロンテラを中心とした地域は酒精強化ワインの代表ともいわれるシェリー発祥の地。また、マラガやモンティリャ・モリレスなどでも食前・食後酒を数多く生産している。

    シェリーとは

    シェリーの伝統的なつくり方は、パロミノなどを使用したワインにブランデーを添加した後、ソレラ・システム(樽を上から若い順に積み重ね、最下段の樽から製品となるシェリーを一部抜き、一つ上の樽から順番に補給していく)でブレンドしながら貯蔵する。シェリー特有の香りは、発酵中に生じるワインの表面に張るカビのような白い膜(産膜酵母)によって発生する。

    スペインワインの歴史

    スペインもまた、フランスやイタリア同様紀元前からワイン造りが行われてきました。1100年ごろ、フェニキア人によってぶどうの栽培が始められたと伝えられ、ローマ時代にワイン造りは一気に盛んになりました。

    7世紀に入って飲酒を禁じるイスラム教徒が侵入し、ぶどう園が破壊されてしましますが、その間もワイン造りは続けられ、13世紀頃からキリスト教徒征服地で再び盛んに行われるようになりました。1500年代になると、アンダルシア地方のへレスで生産されたシェリーがイギリスに輸出されるようになり、1800年代にはイギリス国内で人気を得て、広く世界で楽しまれるようになっていったといいます。

    その後1867年にはフィロキセラの被害を逃れて、フランス・ボルドーの醸造家たちがスペイン北部に移り住んできます。彼らがそのワイン造りの技術を広め、スペインワインの品質向上に一役買いました。特に、現在スペインで唯一D.O.C.として認められているリオハワインの誕生には大きく貢献しています。

    18世紀には地元ワインの品種を守るために特別な法令が公布されました。これがスペイン最初のワイン規制です。その規制は1920年代に規制基準が強化され、1970年には、フランスのAOCにならって、全国的なD.O.(デノミナシオン・デ・オリヘン/原産地呼称制度)が制定されました。この制度により、スペインのワインは4つに分類されます。

    スペインワインの4つの制定

    ●Vino de Mesa(ヴィノ・デ・メサ) (テーブルワイン)


    格付けされていないぶどう畑で生産されたワインや、異なる地方のワインをブレンドして造る。

    ●Vino de la Tierra(ヴィノ・デ・ラ・ティエラ) (カントリーワイン)

    認定された地域内で生産したぶどうを60%以上使用したスペインワイン。

    ●D.O. Donominación de Origen(デノミナシオン・デ・オリヘン) (原産地呼称ワイン)

    原産地統制委員会が設置されている地区で栽培された認可品種のぶどうを原料とし、厳しい条件を満たしてつくられた上質スペインワイン。現在54の地域が指定されている。

    ●D.O.C. Donominación de Origen Calificada(デノミナシオン・デ・オリヘン・カリフィカーダ)(特選原産地呼称ワイン)

    INDO(原産地呼称庁)の厳しい生産基準が設けられている地域でつくられた、スペインで最高クラスのワイン。現在D.O.C.として認められているのはリオハとプリオラトのみ。

    まとめ

    気候や地形、土壌など多様な環境に恵まれたスペインでは、スティルワインからフレイヴァードワインまで、実にいろいろなタイプのスペインワインが造られています。おなじみの「サングリア」も、歴としたスペインワインの仲間。軽めの赤ワインに、りんごやオレンジ、桃などの果実をスライスして砂糖とともに加え、しばらくおいてから、レモンや氷を入れて楽しむものですが、最近では、商品化されたものも登場しています。

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