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    ドイツワインってどんなワイン?ドイツワインについて知ろう!

    ドイツワイン歴20年以上の人に聞けば、多くの人が「綺麗で澄みきったエレガントな酸味と心地よい甘さが魅力の白ワインと答えるかも知れません。今もその魅力は変わりませんが、辛口白ワインと赤ワインの品質の向上と生産比率の増加があります。ドイツワインの魅力をお届けします

    ドイツワインってどんなワイン?

    TBAに代表される濃厚な極甘口ドイツデザートワインから、セミドライのドイツ白ワイン、辛口のドイツ白ワインと、どのタイプのドイツ白ワインも世界最高級のクオリティが楽しめるのがドイツワインの魅力です。さらにシュペートブルグンダー(ピノノワール)から作られる赤ワインの世界評価もうなぎのぼり。冷涼な気候から生まれ、他の国のワインとは一味違う明確な個性を持つドイツワインの香りと酸味、魅力をぜひお楽しみいただきたいと思います。

    ドイツワインのラベル

    ワインラベルには、興味深い情報がたくさんあります。ワインラベルの意味が分かれば、試飲する前にそのワインについてたくさんのことを知ることができます。またドイツで2000年ヴィンテージから導入された「クラシック」や「セレクション」のラベルはいたってシンプルで、ワインを選ぶ際の大きな目安となります。 ワインのラベルは、その規則さえ知れば、以外と簡単です。ここではドイツワインのラベルに表示されている主な項目をご紹介します。

    ①  生産者名(醸造所名)と所在地。
    ②  ヴィンテージ(原料ブドウが収穫年)。
    ③  ブドウ品種。
    ④  品質等級(収穫時のブドウの糖度によって決定される)。
    ⑤  味のタイプ(甘口・辛口等)、「クラシック」と「セレクション」ワインの場合は、いずれも辛口なので、この表示はない。
    ⑥  ブドウが収穫された町と畑の名前。

    ⑦  ワイン生産地名。
    ⑧  生産者の分類。複数のブドウ栽培者もしくはブドウ栽培者で作る共同組合が瓶詰めを行った場合は「Erzeugerabfüllung」(生産者元詰め)と表
    示されます。一定の法律規定にしたがって運営されている醸造所やブドウ栽培者が瓶詰めを行った場合は「Gutsabfüllung」(醸造所元詰め)と
    表示できます。その他、例えばブドウ栽培者と瓶詰めした者が異なる場合には、「Abfüller」という表示が使用されます。
    ⑨   検査番号。この番号は、ワインが法律で定められた上級ワインの規定に合格していることを示しています。
    ⑩  アルコール度数
    ⑪  容量

    ドイツワインの品質等級

    生産地限定格付上級ワインは、さらに収穫時のブドウの糖度によって六種類の格付にグループ分けされています。生産地限定格付上級ワインについては、ブドウ品種のキャラクターや熟成度、調和性、完成度などの点において、厳しい基準のもとで、検査が行われます。このようなワインの分類は、ドイツワイン独特のものです。 生産地限定格付上級ワインは、次の六つの格付に分類されます。

    カビネット(Kabinett):成熟したブドウから作られた良質のワイン。
    シュペートレーゼ(Spätlese):通常の収穫期よりも遅い時点で収穫された、完熟ブドウを使用。しっかりした味わいのワイン。
    アウスレーゼ(Auslese): 完熟したブドウから作られた高級ワイン。完熟していないブドウの粒は収穫時に取り除かれます。
    ベーレンアウスレーゼ(Beerenauslese):フルーティーで味わい豊かな甘口ワイン。過熟し、貴腐菌がついたブドウの粒を選りすぐって収穫します。 トロッケンベーレンアウスレーゼ(Trockenbeerenauslese): このワインは、ドイツの最高級ワインで、過熟したブドウに貴腐菌がつき、水分が蒸発して干しブドウのようになった粒を選りすぐって収穫します。ハチミツのように密度が高く、アペリティフもしくはデザートワインとして最適です。 アイスヴァイン(Eiswein):ブドウは凍った状態で収穫され、プレスされます。そうすることによって、ブドウの果汁は自然に濃縮され、アイスヴァイン独特の非常にフルーティーな酸味と甘味が際立った味わいが生まれます。

    その他にも、品質保証マークや品評会等で受賞したワインにはメダルなどの表示がされている場合があります。各州ごとの品評会(Landesweinprämierung)、ドイツワイン保証印(Deutsches Weinsiegel)、ドイツ農業協会(DLG)の品評会などが有名です。ドイツ農産物協会が行う品評会は毎年行われ、ドイツ全国から集まった優れたワインから、その頂点が選び出されます。

    ドイツワインの買い方

    ドイツワインはぶどうの糖度によって品質区分がされ、価格も変わります。 一見同じラベルでも値段が違うのは、カビネット、シュペートレーゼなどといったこの品質区分によるためです。 一般に価格が上がるほど味わいが濃厚になり、甘みも強くなる傾向があります。 ただし「Trocken (トロッケン)」、「Classic(クラシック)」、「Selection(セレクション)」表記があるものは辛口です。 買う時は、ワインアドバイザーなど専門家のいる店がおすすめ! 以下の3点を伝えれば選ぶアドバイスをしてくれるはずです。 ①白、赤、泡 ②甘口か辛口か(甘さの度合いと酸味の強弱) ③価格の目安 その他、もしあれば希望を伝える。 (名醸造家によるもの、好きなぶどう品種、伝統・ストーリーのある、ボトルの色、美しラベルデザイン、面白いワイン名など)

    ドイツワインの魅力

    ドイツワインの13生産地域は、ほとんどが北緯50度前後というワイン生産の北限に位置し日本で言えば、北海道よりも北にあたります。
    高緯度にもかかわらず比較的温暖ですがワイン産地としてかなり寒冷地であり、日差しも弱いため、酸味が強くアルコールや赤ワインの色素が薄くなる傾向があります。そのため、伝統的なドイツワインは、アルコール度が低く甘みのある白ワインが中心でした。

    1980年の白ぶどうと黒ぶどうの栽培比率は9:1で白の圧勝です、しかし現在はおよそ6:4。これは世界的に赤ワインの人気が高まったこと、地球温暖化や醸造技術の進歩によりおいしい赤ワインを作る条件が整ってきたことなどが理由としてあげられます。そのため、これまで酸味が強すぎて造るのが難しかった辛口ワインも、糖度の高いぶどうが採れるようになったことでバランスのいいものがたくさんできるようになりました。

    じっくりゆっくり育つ寒冷地ワインの特徴である爽やかで香り高い風味と、飲みごたえのあるバランスの良い味わいを可能にしたドイツの辛口ワインは、リースリングやシルヴァーナ、シュペートブルグンダーなどの品種を中心に世界中で大人気、ワインコンペティションなどで数多くの賞を受賞しています。人気がないのは日本だけなどと揶揄されることもあるくらい不思議なほど日本ではドイツワインの人気がなくなってしまいました。

    安価ではない上質な甘口ワインを楽しめるレベルの高いワイン好きがまだまだ少ないことも理由の一つかも知れません。ドイツワインは甘いから料理に合わないという方もいますが、甘口から辛口までありますので他の国のワインと同様、料理にもよくあいます。合わせられる提案ができるプロが少ないというだけではないでしょうか。あまり難しく考えず、世界一美しい酸味とも称されるドイツワインの酸味と香りを気軽にお楽しみください。

    最後にドイツワインについてポイント

    変化するワインを観察し続けて最高地点をみつけ、そのワインにふさわしい場面でコルクを抜く。ワインを楽しむ人の、最高の喜びといえるでしょう。しかしこれには少し経験が必要です。ワインの専門誌やセミナーで専門家のアドバイスを受けると良いかもしれません。

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