日本の伝統のお酒、日本酒の作り方!知ったらもっと日本酒が美味に!

    日本人は古来から試行錯誤の末おいしい日本酒を作るためにその技術を磨き、伝統を今に受け継いでいます。好きだけど、、作り方は以外と知らないかもしれません。それぞれの蔵元がどんなに手間暇と情熱をかけて日本酒を作っているのか、工程ごとに作り方をご紹介していきます。

    日本酒の作り方を知る前に!☆日本酒の歴史

    日本酒の原型は弥生時代に

    日本酒のはじまりは、弥生時代、稲作が盛んになってきた頃と同時に始まったといわれています。
    10世紀、日本最古の書物「延喜式」の中に、「造酒司」というお酒の作り方が記されています。
    この時代は、いつでも日本酒が飲めたのではなく、農作物の収穫を祝う行事として、神にお酒を備えて、その日本酒を飲む、その時だけだったようです。
    日本酒の作り方を知っている人もおそらく限られた人だった事でしょう。

    室町時代から酒屋が登場

    室町時代の中期には、僧坊酒(そうぼうしゅ)によって、”三段仕込み”や”火入れ”といった日本酒の作り方の技術が完成され、京都市内には300件もの造り酒屋があり、幕府の大切な税収となっていました。

    僧坊酒は、鎮守様に仕えるためにお酒が必要で、そのお酒の品質を向上することが求められていました。
    そのことから、この時代日本酒の作り方、その技術が飛躍的に向上したのです。

    清酒が登場したのは飛鳥時代から平安時代

    飛鳥時代の城跡からは「須弥酒(すみさけ)」という文字が発見されました。
    濁り酒以外にも清酒があった事を示しています。

    平城京跡、天平初期の文献には「清酒(すみさけ)」の文字が記されています。

    平安時代になると、清酒が多くを占めるようになっていたようです。

    江戸時代から現代の日本酒造りに近づく

    江戸時代からは酒の作り方の研究、試行錯誤から、日本酒は冬の時期に仕込む「寒造り」が良いことを発見しました。

    おいしい日本酒の作り方の技術が飛躍的に向上し、新しい技術も生み出され、日本酒は大きなマーケットとして広がっていきました。

    明治後半には国立の醸造試験場が建てられ、作り方についての研究が進められ

    昭和初期には、技術が格段に進歩、精米器の向上、酵母の培養に使用する計器類が登場
    瓶詰の日本酒が売り出されたのもこの頃です。

    機械に頼る作り方だけでなく、杜氏の技とセンスが日本酒造りには今も欠かせない存在です。

    日本酒造りに適した米と、食用の米は違うの?

    日本酒の作り方をご紹介する前に♪
    食用の米と日本酒の原料となる米は違いがあります。
    どのような違いなのでしょうか?

    米の大きさ

    酒米は食用の米と比べると比較的大きい粒です。
    それは、日本酒を造る上で「精米」と言って、雑味の成分が多く含まれる表面を削るという工程があるため、小さな粒の米だと砕けやすいからです。

    心白(しんぱく)

    米の中心部は白色不透明な「心白」と呼ばれています。
    この心白には、たんぱく質の含有量(日本酒の雑味となる成分)が少なく、粘度が高いため磨いても砕けにくく、醪(もろみ)にもよく溶ける性質を持っています。

    一般的な食用米と比べて、酒米はこの心白の割合が大きいのが特徴です。

    醸造適性

    これは日本酒の醸造のしやすさを表す言葉で、麹へのしやすさ等、日本酒の作り方において重要な過程それぞれに適しているということです。

    有名な酒米5選!

    山田錦(やまだにしき)

    代表的な酒米といえばこの「山田錦」です。
    全国一の生産量を誇る酒米です。そのうちの9割以上が全国最大の酒どころ、兵庫県で生産されています。
    名酒、獺祭(だっさい)もこの酒米が原料として使われています。

    五百万石(ごひゃくまんごく)

    新潟県で主に造られる酒米で、山田錦と肩を並べ酒米の2大ブランドとなっています。
    淡麗ですっきりとした味わいになっていて、新潟を代表する酒米の品種です。

    美山錦(みやまにしき)

    五百万石に近いすっきりとした味わい、長野が主な生産地ですが、東北地方全体でも広く栽培される品種です。

    出羽三山(でわさんさん)

    山形県を代表する酒米です。
    吟醸酒に適した切れのある、しかも飲み口の淡麗な味の日本酒に仕上がるのが特徴です。

    雄町(おまち)

    山形県を主な産地とする酒米です。
    酒米の中でも一番古い種類で、山田錦や五百万石のルーツになっています。
    栽培が難しいことから、生産量が減少していましたが、近年、芳醇でコクのある味わいの日本酒が作れる事を理由に栽培が復活し、この雄町から日本酒が造られています。

    日本酒ができるまで(日本酒の作り方)

    それでは、いよいよ日本酒の作り方を工程ごとに見ていきましょう。

    日本酒の作り方①精米

    酒米を精米し、その外側にあるたんぱく質(日本酒となった時の雑味となる成分)を削り「でんぷんだけ」の米にする
    その精米度で
    60%以下に精米した日本酒の作り方を吟醸
    50%以下に精米した日本酒の作り方をを大吟醸と分類する

    日本酒の作り方②米洗い・浸漬

    精米後、表面にある糠(ぬか)などを水で洗う作業
    その語、麹づくりの際に適した水分含有量になるように、水に浸す
    吟醸酒を作る米は、ストップウォッチを見ながら秒単位で行う

    日本酒の作り方③米蒸し

    洗米し、浸漬した米を一晩置いて甑(こしき)と言われる大きな蒸し釜に入れ蒸される
    蒸すことによって米のでんぷんをα化し、麹菌が繁殖しやすいようにする。
    蒸しあがると「ふんじ」と呼ばれる木製のスコップで掘り起こし、冷やされる人肌程度になったら、麹室に運ばれる

    日本酒の作り方④麹作り

    麹室の室温は28度、蒸して人肌になった米に種麹を混ぜ、麹菌を繁殖させる
    おいしい日本酒が出来上がるかどうかのカギを握っている重要な工程
    米の温度を常に人肌に保つために、換気したり、熱風を送ったりし温度を管理する。
    麹作りには二昼夜(48時間)かけ、片時も離れず番をする

    日本酒の作り方⑤酒母(しゅぼ)

    出来上がった麹と、蒸米と水、酵母菌を混ぜてできたのが酒母(しゅぼ)
    日本酒の元になるので「もと」とも呼ぶ。
    ここに乳酸が入れられ、酵母の働きを邪魔する雑菌から守る
    ・「速醸もと」・・・あらかじめ既製の乳酸を加える(15日ほど)
    ・「生もと」・・・自然の乳酸菌で日数をかけ乳酸を作る(1か月近く)

    日本酒の作り方⑥仕込み

    酒母に麹、蒸米、水を加えて醪(もろみ)を作る。
    醪(もろみ)仕込み(麹や蒸米の加える量)は3回に分けて
    ・初添え(はつぞえ)
    ・仲添え(なかぞえ)
    ・留添え(とめぞえ)
    だんだんと増やしていく。
    一気にその量を増やしてしまうと、酵母が発酵不能になってしまう。
    麹が米のでんぷんをブドウ糖に変え、ブドウ糖がアルコールに変化する

    日本酒の作り方⑦上槽

    成熟した醪を絞って、酒と酒粕に分ける工程
    醪を布袋に入れて、槽と呼ばれる箱型の容器に積んで上から圧力をかける。
    そうすると、槽のそこにある穴から酒が滴り落ちる。
    吟醸酒は袋に入れて吊下げ、酒を滴らせる方法をとることも
    ここで初めて”清酒”と呼ばれる

    日本酒の作り方⑧滓引き

    清酒とはいえ、まだ米粒の破片や酵母が混じっているため濁りがあり、滓を濾過し取り除く

    日本酒の作り方⑨火入れ・貯蔵

    このままだとまだ酵母が生きていて、春から夏にかけて気温が上昇すると変質する。
    60℃の熱で低温殺菌を行い、酵母の活動を止める
    生酒は火入れをせず、特殊なフィルターを使用して、酵母やそのほかの菌をこし、発酵を止めたもの
    火入れした日本酒は貯蔵タンクに入れ、秋頃まで寝かされる

    日本酒の作り方⑩瓶詰め

    寝かされた日本酒をもう一度腐敗防止のため火入れし、瓶に詰める

    日本酒造りは繊細

    日本酒の作り方の工程を詳しくご紹介しました。
    私たち日本人の身近にある日本酒ができるまでには、酒造りの職人の繊細で、丁寧な手間暇と愛情がたくさん込められている事をお分かりいただけたと思います。
    日本酒の作り方を踏まえて、酒米ごとの味の特徴、同じ酒米で造った日本酒の違い等、違った角度から飲み比べてみるのも面白いかもしれませんね。

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